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◆紀元前6世紀頃に誕生した餃子とその魅力
中国を代表する料理の一つ餃子は、紀元前6世紀頃に誕生したのがルーツです。
発祥の地は山東省と見られており、当時から食べられていた痕跡や、乾燥状態を保った物も見つかっています。
日本では焼くタイプが主流の一方で、本場中国では茹でてある水餃子が一般的です。
焼いた物も少なからずありますが、割合的には少数派でややマイナーなイメージです。
屋台では水の使用を減らす傾向なので、結果的に焼く形となっている商品もあります。
また、おかずとして食べることもある日本とは異なり、本場では主食扱いで口にするのが基本です。
主食なので一度に食する量が多く、これだけでお腹を一杯にすることがあるのも、日本におけるイメージとの大きな違いです。
日本人にとってはにんにくが欠かせませんが、中国人にはにんにくのイメージがなく、むしろニラの方が身近です。
しかも、豚肉と白菜だけという、潔さを感じさせるシンプルなタイプも定番です。
食材の旨味を活かすという意味では、あれこれと具材を入れるよりも合理的でしょう。
ただし、お店によっては生にんにくを提供しているので、必ずしもにんにくと無縁というわけではないです。
北京語ではチャオズ、もしくはジャオズと発音すると通じる食べ物なので、日本のそれとは捉え方や親しまれ方が変わっています。
発音が子宝を意味するものと同一なので、縁起の良い食べ物として愛されます。
日本では逆に、少量をご飯と共に頂いたり、ビールやラーメンのお供にする場合が多いです。
◆中国では主食扱いになっている
炭水化物の皮で包んで作ることから、中国では主食扱いになっているので、ご飯やラーメンと一緒に食する様子は奇異に映ります。
ただ日本には焼きそばパンのように、炭水化物を組み合わせた食べ物が珍しくないので、国内では普通に受け入れられる結果に至っています。
お好み焼きとご飯、焼きそばとご飯で組み合わせる地域もあるので、日本の餃子に対する捉え方もまた独特です。
焼くタイプは文字通り焼くのが基本ですが、近年は蒸して中をふっくらとさせ、外側のカリッとした食感と味わえるようにしたものが人気です。
蒸すのは元々華南や華南の地域が得意とする、点心料理に由来している調理法です。
点心には揚げる調理法もありますが、蒸して柔らかく提供する方法も主流です。
更に一般的な小麦粉ではなく米粉を使って皮を作る、そういったアイディアも日本に伝わって来ています。
バリエーションの豊富さには見習うべき部分があるので、本場の餃子に触れたり食してみると、様々な魅力や発展の可能性に気が付けるはずです。
反対に、日本で独自に発展したタイプは、日式と呼ばれて中国に逆輸入されています。
日本人が海を渡って出店したり、日本に暮らしていた中国人が出店して広まるなど、いくつかのパターンがあります。
日本のラーメンも、日式として受け入れられる土壌がありますから、案外こういったところで文化交流が進んでいたりします。
しかし、中国に逆輸入された日式はラーメンと違い、固定観念が強くそれほど受け入れられていない傾向です。
国内でお馴染みのチェーン店も、中国に進出しては撤退しているので、いかに参入のハードルが高く、定着させるのが難しいかが分かります。
出店を続けているお店では、寿司と一緒に並べて提供していますから、日本人からしても違和感を覚えるのは間違いないでしょう。
◆日中の間には隔たりがあるが、昔から親しまれている焼餃子は本国でも受け入れられている
このように日中の間には隔たりがありますが、昔から親しまれている焼餃子は、本国でも受け入れられています。
中国語でグオティエと呼ばれるメニューは、中国よりも台湾で人気が高く、台湾国民の間で身近な料理として有名です。
鍋貼と書いてグオティエと呼ぶことからも分かるように、鍋に貼り付けるようなイメージで調理します。
点心料理でも食べられますが、台湾には残ったおかずを包んで焼く習慣があるので、具材がまちまちだったり毎回違ったりするのが特徴です。
勿論、飲食店では残り物は使われませんから、安心して食べることができます。
台湾のチェーン店が各地に普及しているので、観光ついでにお店を探したり、気軽に入店して試してみるのも簡単です。
日本と同じく、台湾でも独自に進化を遂げていて、特に水餃子は皮そのものが本場と違っているほどです。
◆類似点と共に、違いも多く見受けられる料理なので、面白さと魅力がある
中国発祥のものを、ほぼそのままの形で発展させたのは日本と台湾ですが、世界各地には形が違っても似たような料理がいくつもあります。
ヨーロッパでは中欧諸国を中心に、伝統的な皮包メニューがテーブルに並びます。
中には中国式に限りなく近いものもあるので、そのような類似点が興味を惹き付けます。
アメリカではポーランドから伝わった料理が、ブラジルやトルコでは独自に発展した料理がそれぞれあります
料理としてはシンプルですが、それだけに国による違いが面白かったり、まだまだ類似点が多い未知の食べ物もあると期待させてくれます。
豚肉やキャベツは日本でも定番の具材で、これらは世界的に見ても珍しくないです。
にんにくを使用するのは日本独自ですが、中国では椎茸やフカヒレ、それにウニを入れたりとかなり違います。
類似点と共に、違いも多く見受けられる料理なので、面白さと魅力が溢れます。
・関連サイト:和商コーポレーションイベント
最終更新日 2025年6月12日 by livest