⒈歯の健康が妨げられる様々な要因
歯科医院では様々な治療が行われています。
患者数が多いのが歯周病と虫歯です。
特に歯周病は歯を失う原因の1位で、多くの患者がクリニックで治療を受けています。
歯周病は歯の周りの組織に炎症が起こる病気です。
初めの頃は痛みがないため気付かぬうちに悪化していることも多く、重症になると歯がグラグラして食事の際によく噛めなくなることもあります。
最終的に歯が抜けてしまう歯周病は、早期発見と早期治療が重要です。
歯周病の原因のひとつが歯垢です。
多くの細菌が増殖して誕生する歯垢は、酸素や毒素を出して組織を破壊します。
歯周病の大きな原因は歯垢ですが、生活習慣や口腔内の環境にも危険因子があります。
毎食後に正しいブラッシングを行うことで、歯周病のリスクを軽減することができます。
日本人は欧米人に比べて正しいブラッシングができていない人が多く、そのことが歯周病や虫歯の悪化につながっています。
磨き残しがあると歯茎の炎症を悪化させることがあります。
歯並びが悪いと歯磨きが不十分になり、歯垢が増殖して炎症が起こりやすくなります。
歯に合わない修復物を使うことでも歯垢がたまりやすくなります。
歯ぎしりや口呼吸が日常的な癖となっている場合も、歯周病のリスクを高めます。
⒉事前に防ぎたい歯周病
日本では生活習慣病に悩む人が増えていますが、生活習慣病は歯周病を悪化させる原因になります。
喫煙も歯周病を悪化させます。
煙草に含まれているニコチンは、血管を収縮させて歯茎の血行の流れに悪影響を及ぼします。
煙草には一酸化炭素も含まれているため、歯周組織が酸欠状態になる可能性があります。
精神的なストレスで抵抗力が弱くなると、歯周病が悪化しやすくなります。
戦後の日本は食べ物が西洋化し、やわらかいものや甘いものを摂取する人が増えています。
毎日のようにやわらかいものや甘いものを食べる習慣がある人は、歯周病の原因となる歯垢が増殖しやすいです。
栄養が偏った食事や不規則な食事は、組織の抵抗力を弱めて健康に様々な影響を与えます。
糖尿病の患者は歯周病にかかっているケースが多く、歯周治療により血糖値が改善されることが最近の研究でわかっています。
健康な歯茎はピンク色で引き締まっていますが、歯垢がたまると炎症が起きてポケットができます。
溝が2mmから3mmになってポケットができると、さらに歯垢がたまりやすくなります。
歯茎の炎症がひどくなると、歯周病菌が組織に侵入して骨を破壊します。
ポケットが深くなり炎症が拡大すると、骨が半分近くまで溶けるのでよく噛めなくなります。
歯周病が悪化すると、最終的には歯を抜くことになります。
歯周病は丁寧な歯磨きによって防ぐことができます。
専用の清掃道具を使用することで、歯と歯の間をきれいに掃除することが可能になります。
歯垢のもとになる糖分の多い食品を避け、組織の抵抗力を高める食品を摂取することが大切です。
歯科医院に定期的に通うことで、歯磨きで取り除けなかった歯垢や汚れをしっかりと取り除くことができます。
⒊希望者が多いインプラント治療
歯周病と同様に患者が多い病気が虫歯です。
虫歯は口腔内にいる細菌が糖質をエサにして作った酸が原因となります。
虫歯菌が作り出した酸は、歯の表面のカルシウムを溶かしてしまいます。
虫歯は発生する場所や進行の度合により症状が異なります。
エナメル質のミネラル成分が溶けて穴が開き、象牙質まで到達すると冷たいものがしみます。
さらに症状が悪化して神経に達すると痛みが出てきます。
大人の場合、歯根に虫歯ができることもあります。
加齢や歯周病によって歯茎が下がってくると、セメント質や象牙質が露出します。
象牙質もセメント質もエナメル質より酸に溶けやすいため、虫歯になりやすいです。
軽度の虫歯だと痛みを感じないこともあるので、痛くなくても定期的に歯科医院で虫歯のチェックをすることが大切になります。
最近は歯周病や虫歯の治療以外に、審美歯科やインプラント治療に力を入れているクリニックも増えています。
インプラント治療では人工の歯根を顎の骨に埋め込み、新しい歯をつくります。
昔は入れ歯やブリッジが一般的でしたが、近年はインプラント治療が人気を集めています。
インプラントを入れることで、天然の歯と同じようによく噛むことができます。
独立した歯を埋め込むため、残っている健康な歯に負担がかからないというメリットがあります。
現在はインプラント治療の技術が進歩しているため、幅広い年代でインプラント治療を希望する人が増えています。
審美治療は歯の機能性はもちろん、見た目の美しさにもこだわった治療方法です。
口元の様々な悩みを解消することで、快適で美しい歯を手に入れることができます。
虫歯の治療で金属の被せ物を入れた場合、長年の使用で金属が溶けだすことがあります。
金属が溶けると歯茎が黒ずみ、元の色に戻ることはないです。
審美治療で人気があるオールセラミックは、金属を一切使っていないので歯茎が黒ずむことがなく透明感のある歯を実現します。
最終更新日 2025年6月12日 by livest
